地震に備えて

救助活動編

救助活動 巨大地震が発生し、その被害が広範囲にわたると消防署や区役所、保健所など地元の行政機関だけでは対応が難しくなります。特に、一刻を争う救助活動や消火活動には、住民のみなさんの協力が欠かせません。
阪神・淡路大震災では、多くの方々が救出、救援活動に参加していました。しかし、大都市で発生した直下型巨大地震は、全てがはじめての経験だったため、救出・救援活動をはじめ、安否確認や被災地からの脱出など震災直後の行動は、手さぐりだったようです。そうした中でアイデアや要領、一定のルールなどが生まれました。その経験や教訓を今後、巨大地震があった時の参考にしてもらえればと思います。

1.ホイッスル

ガラスシート 倒壊家屋からの救出には、数時間かかることが多く、消防署員だけでなく全国からの応援隊の協力を得て全力で救助活動を行いましたが、被災地が広範囲であるため残念ながら全ての方々を助けることができませんでした。倒壊した建物の一つひとつを確認し、生き埋めの気配や可能性ががあれば、徹底して捜索、救助を行いましたが、これに大きな時間がかかりました。居場所をホイッスルなどの方法で伝えることは非常に有効であると思われます。
 また、救助活動をする側にとっては「全員無事で○○小学校に避難しています。」といった安否を伝えるたった一枚の貼り紙が非常に役に立ったそうです。

2.生還

 救助活動は時間が経てば経つほど難しくなります。消防隊員も小さな声を聞きのがすまいと柱に耳を当てたり、瓦礫のすき間に頭を突っ込んで救助活動を行いま した。原始的ですが非常に有効な方法でした。
 そんな中上空で取材のヘリコプターが何度も旋回することが数多くありました。ヘリコプターの爆音で生き埋められた人のライフシグナルを全く捉えることができなくなります。これは、震災の教訓としていろんな方面で指摘されました。

3.バイク

 地震発生後、多くの人がマイカーで移動しようとしました。そのため、大渋滞が発生し、消防車や救急車などの緊急走行や救援物資の搬送に大きな障害となりました。
 迅速な救援、救出活動を実現するためにも、地震発生時にはマイカーの使用は自粛し、バイクや自転車、徒歩で移動するようにしましょう。
 また、地震発生後に行動する場合は余震や津波に十分注意してください。

4.電柱

 路面には様々なものが落下しています。オイル、ガラス、金属など、事故の要因になるものばかりです。中にはバイクで走行中に垂れ下がった電線に首を引っかけて転倒した事故もありました。
 また、道路には数多くの割れ目や段差ができています。特に道路に沿って斜めにできているものには注意が必要です。車輪が入り込み、必ずと言っていいほど転倒します。路面を良く見て割れ目や段差を直角に渡るようにしましょう。
地震後のバイク走行には十分注意する必要があります。

5.担架

担架 震災の当日、消防署へも100人を越す多くのけが人が運び込まれてきました。救急車ではとても手が回る状態ではありません。そんな中で、扉を担架代わりに利用した方、手押し車で 搬送されて来た方、リヤカーの様なもので運ばれてきた方など、隣近所で助け合ってけが人を搬送した例がいくつもありました。

6.ジャッキ

ジャッキ 家屋の倒壊などによって下敷きになっている人々を、自動車用のジャッキなどを使用して助け出した事例が数多くありました。ただ、ジャッキは不安定なので頻繁に襲ってくる余震により転倒する危険性があるので、瓦礫の下から救助する場合は、ジャッキアップしたあと、その支点に数枚のブロックを挟むなど、2次災害の防止に注意が必要です。
 その他、ロープは引っ張りや固定などにのこぎりは破壊用器具として柱、梁、根太等の切断に、ハンマーはドア・家具等の破壊に役立ちます。バールは持ち上げ、破壊、そしてトタンなどの剥がしに使えます。

阪神・淡路大震災の再確認を!!

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